RESULTS 直近業績(25/07期・単年)
はてなは、ブログ・ブックマークなど無料の投稿サービス(UGC=ユーザーが作るコンテンツ)を土台に、企業向けのマーケ支援とシステム開発・監視(Mackerel、マンガ配信基盤GigaViewer等)を組み合わせて稼ぐ単一事業の会社。財務の骨格は堅い。自己資本比率81.6%、有利子負債ゼロ、現金21.2億円で、実質キャッシュは時価総額の約75%を占める。ここから逆算した実質PERは3.04倍と、稼ぐ本体が極端に小さく評価されている。直近5期は増収を続け、2025年7月期は営業利益率が前期2.06%から8.95%へ跳ね、純利益も回復した。ただし利益は一直線ではなく、2023〜2024年に一度沈んでからの反発である点は留意が要る。同社開示では売上の柱はテクノロジーソリューション(28.4億)で、集英社4.27億・KADOKAWA3.47億と特定顧客への依存も見える。配当は無配。創業者の近藤淳也氏が32.66%を握り、浮動株は41.67%。数字は良いが、稼ぐ本体が薄いゆえの評価という留保付きの型だ。
無借金。有利子負債0・現金21.2億
実質キャッシュ21.2億(時価総額の75%)。現金−有利子負債。実質PER Nonex
直近5期連続増収。売上 26.2→37.9億
営業増益>増収(+398.0%>+14.7%)。利益成長が売上成長を上回る
営業CFが純益を裏打ち(CFO/純益 平均1.71x)。計上益がキャッシュで裏付けられる=利益の質が高い
Deep Research / 無料公開分 なぜこの株価か・罠か安全域か
一次開示(有報)から「なぜこの株価か」を一つずつ解きほぐします。各回答は結論の一文を太字にし、詳細をその後に。専門用語はできるだけ避けています(「安全域」=株価が下値を守れる余裕、「罠」=バリュートラップ=割安に見えて構造的に割安な状態)。
看板は『現金21.2億が時価総額の75%、無借金・自己資本81.6%の割安な堅実企業(実質PER3.0)』。だが実体は、UGC受託と広告で稼ぐ小型グロースで、直近まで利益がガタつき(純益率23年3.2→24年1.9%)、25年に急回復した会社。無配・創業者32.7%保有。安さは正常化の谷から回復途上ゆえか、それとも受託頼みの利益不安定という構造の罠か—ここを叩く。
堀の核はカネでなく人。登録ユーザー1,289万人・ITリテラシーの高い『はてなブックマーク/ブログ』コミュニティという、金で複製しにくい資産だ。ただし収益の実体は受託が主で、売上構成はテクノロジーソリューション28.4億(75%)、マーケ6.2億、プラットフォーム3.3億。粗利率85.6%は高いが、これはソフト会社共通で堀の証明にならない。ROIC32.97%は分母(投下資本)が現金厚めゆえ見かけ上高い。ROEは21年7.9→22年10.1→23年4.0→24年2.5→25年8.6%とV字で、方向は回復だが安定した高収益の軌跡ではない。堀はコミュニティにあるが、稼ぎ頭は受託という非対称が弱点。
オーナー利益は会計純益より厚い。5期累計営業CF14.85億に対しFCF6.88億、FCFマージン18.13%。設備投資が減価償却の17%しかないため、営業CFがそのまま手残りに近い。この差は堀の証拠寄り—在庫も工場も要らず、ソフト資産の償却が現金流出を伴わないソフト企業の身軽さを示す。ただし25年に現金が14.4→21.2億へ急増したのは営業CF率18.75%と受注前受・運転資本の巻き戻しが効いた面もあり、毎年この水準が続くとは限らない。脆さでなく身軽さの証だが、CFの水準は年ごとにブレる点に留意。
依存は二重に集中している。①事業構成—テクノロジーソリューション(受託+Mackerel)が売上の75%(28.4億)で一本足に近く、コミュニティ発のプラットフォームは3.3億(9%)にとどまる。②顧客—集英社4.27億・KADOKAWA3.48億の上位2社で受託売上の約4分の1、全社売上の約2割。出版系大口の受託開発が縮小・内製化すれば、稼ぎ頭が直に折れる。加えてキーマンは創業者と技術人材で、採用力が事業拡大の生命線。折れ方は『大口受託の失注→固定人件費が重石→営業利益率が24年型(2%)へ逆戻り』という経路が最も現実的。
実質の倍率は極端に低い。実質PER3.04(現金を除けば本業を約3年分の益で買える計算)、PBR1.0倍、BPS945.1に対し株価942でほぼ純資産価格。この水準の背景は明快で、時価総額2,824のうち現金2,122・純資産2,816・有利子負債0という現金と自己資本の厚み。EV2,720に対しネットキャッシュ21.2億がEVを圧縮し、事業そのものの評価はほぼ現金+簿価並みに抑えられている。市場は『UGC受託の利益が不安定で、無配で現金も働かない』ことを織り込み、事業価値をほとんど載せていない。安さは現金の実在ゆえで幻ではないが、その現金が株主に還元される保証がないことが割引の理由。
看板『キャッシュリッチ堅実型・実質PER3.0』は事実だが、安さの理由は一時と構造の両面。〈一時(悲観過剰)読み〉24年の谷(純益率1.88%)で沈んだ評価を、25年の急回復(営業利益0.68→3.39億、純益率6.08%、現金21.2億)で市場がまだ見直しきれていない。資産は純資産並み・EPV下限701で下値も厚く、悲観の行き過ぎ余地はある。〈構造(罠)読み〉利益が5期でV字を繰り返す不安定さ、受託75%+大口2社依存、無配で現金21.2億が働かない資本非効率は一過性でなく体質。実質PER3.0は『現金は還元されず、事業利益は振れる』ことへの正当な割引かもしれない。改訂:堅実型の看板は財務(無借金・自己資本81.6%)では真だが、収益の質は『堅実』でなく『振れの大きい受託グロース』。安さの半分は現金の実在、半分は還元と利益安定への疑いと読む。
暫定の『キャッシュリッチ堅実型(実質PER3.0)』は財務面で真—無借金・自己資本81.6%・現金が時価総額の75%・純資産並み株価で下値は厚い。だが実体の収益は『堅実』でなく、受託75%+大口2社依存で純益率が5期V字(2〜8%)を繰り返す振れの大きいグロース。安さは二読できる:〈一時読み〉24年の谷を25年回復(営業利益0.68→3.39億)が見直しきれていない悲観過剰。〈構造読み〉利益の不安定さと、現金21.2億を無配で眠らせる資本非効率への正当な割引。改訂後の焦点は『25年回復の再現性』と『創業者の現金活用意思』の2点。
FINANCIALS 業績推移(5期・有報)
| 指標 | 21/07 | 22/07 | 23/07 | 24/07 | 25/07 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高(百万) | 2,621 | 3,063 | 3,150 | 3,309 | 3,795 |
| 営業利益(百万) | — | — | — | 68 | 339 |
| 経常利益(百万) | 253 | 343 | 182 | 91 | 340 |
| 純利益(百万) | 173 | 240 | 100 | 62 | 231 |
| EPS(円) | 57.7 | 80.0 | 33.7 | 21.1 | 77.6 |
| 1株配当(円) | — | — | — | — | — |
| 営業利益率(%) | — | — | — | 2.1 | 8.9 |
| ROE(%) | 7.9 | 10.1 | 4.0 | 2.5 | 8.6 |
| 自己資本比率(%) | 87.8 | 82.2 | 86.4 | 88.0 | 81.6 |
BALANCE SHEET 財政状態推移(5期・有報)
| 指標 | 21/07 | 22/07 | 23/07 | 24/07 | 25/07 |
|---|---|---|---|---|---|
| 総資産(百万) | 2,610 | 2,973 | 2,881 | 2,909 | 3,451 |
| 純資産(百万) | 2,291 | 2,445 | 2,489 | 2,559 | 2,816 |
| 流動資産(百万) | — | — | — | 2,279 | 2,850 |
| 流動負債(百万) | — | — | — | 310 | 595 |
| 現金(百万) | 1,403 | 1,636 | 1,391 | 1,444 | 2,122 |
| 有利子負債(百万) | — | — | — | — | 0 |
| ネットキャッシュ(百万) | — | — | — | — | 2,122 |
| BPS(円) | 763.5 | 823.3 | 843.6 | 866.3 | 945.1 |
| 自己資本比率(%) | 87.8 | 82.2 | 86.4 | 88.0 | 81.6 |
CASH FLOW キャッシュフロー推移(5期)
| キャッシュフロー | 21/07 | 22/07 | 23/07 | 24/07 | 25/07 |
|---|---|---|---|---|---|
| 営業CF(百万) | 296 | 327 | 3 | 147 | 712 |
| 投資CF(百万) | -106 | -44 | -158 | -106 | -38 |
| 財務CF(百万) | 7 | -52 | -97 | 2 | 2 |
解析 / 時間軸 グラフで見る(5年の軌跡)
水準の一点でなく軌跡で読む(原則8)。稼ぐ力 → 現金 → 1株の価値 → 財政状態の順に並べています。各グラフはカーソルを載せると年ごとの数値が出ます。詳細な数値は各セクションの表に併記。
① 稼ぐ力 ― 成長・収益性・資本効率
② 現金の生成と使い方(キャッシュフロー)
③ 1株の価値と株主還元
④ 財政状態・安全性(バランスシート)
解析 / 時間軸 5年軌跡(スナップショットが隠す推移)
| 指標 | 21/07 | 22/07 | 23/07 | 24/07 | 25/07 |
|---|---|---|---|---|---|
| 純利益率(%) | 6.6 | 7.8 | 3.2 | 1.9 | 6.1 |
| ROE(%) | 7.9 | 10.1 | 4.0 | 2.5 | 8.6 |
| ROA(%) | 6.6 | 8.1 | 3.5 | 2.1 | 6.7 |
| 総資産回転(回) | 1.00 | 1.03 | 1.09 | 1.14 | 1.10 |
| 営業CF率(%) | 11.3 | 10.7 | 0.1 | 4.4 | 18.8 |
| 営業CF/純益(倍) | 1.72 | 1.36 | 0.03 | 2.36 | 3.08 |
| 配当性向(%) | — | — | — | — | — |
| 売上 前年比(%) | — | 16.9 | 2.8 | 5.0 | 14.7 |
| 純資産 前年比(%) | — | 6.7 | 1.8 | 2.9 | 10.0 |
解析 / 数値 数値で見る質(FCF・資本効率・複利)
解析 / 数値(全量) 全数値指標
解析 のれん・無形/減損リスク
解析 大株主・浮動株(出入口)
| 1. 近藤 淳也 | 32.7% |
| 2. 株式会社SBI証券 | 5.6% |
| 3. 新村 健造 | 4.8% |
| 4. 中村 剛 | 3.0% |
| 5. 栗栖 義臣 | 2.6% |
| 6. 楽天証券株式会社 | 2.5% |
| 7. 鈴政 一夫 | 1.7% |
| 8. 西村 裕二 | 1.7% |
| 9. 田中 慎樹 | 1.5% |
| 10. JP JPMSE LUX RE J.P. MORGAN SEC PLC EQ CO(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行) | 1.1% |
解析 / 統治 統治・資本の使い方
PROFILE 会社概要
解析 実質キャッシュ → 実質PER(安全域)
解析 / 参考 理論株価:各手法の考え方
解析 / 参考 理論株価シミュレーター(あなたの前提で計算する電卓)
解析 / 監視 適時開示タイムライン(継続監視の起点)
SOURCE 一次開示 原文(有価証券報告書・抜粋)
事業の内容— EDINETより引用 ↗
3 【事業の内容】 当社は『「知る」「つながる」「表現する」で新しい体験を提供し、人の生活を豊かにする』をミッションに掲げ、「技術で支えられているサービスを提供する会社」として技術を磨き、利用者同士で質問・回答を寄せ合うウェブサイト「人力検索サイトはてな」を皮切りに、「はてなブログ」や「はてなブックマーク」といったUGC(User Generated Content)サービス(注1)を自社開発し運営しております。事業の中核となるUGCサービス「はてな」は、当社の運営するインターネットサービス上で会員登録を行ったユーザーとなる個人(以下「登録ユーザー」といいます)が投稿した文章や画像、映像などのコンテンツを登録ユーザー以外のユーザーも閲覧することができるサービス群です。登録ユーザー数は1,289万人(2025年7月時点)となっており、ITリテラシーの高いユーザーから支持を獲得、影響力の高いユーザーコミュニティを形成していることで、他のSNSとの差別化が図られております。 当社の事業は「UGCサービス事業」の単一セグメントでありますが、UGCサービスのパイオニアとしてこれまで得てきた「基盤」、「技術力」、「収益化力」を最大限に活用し、狭義のUGCである「コンテンツプラットフォームサービス」に加え、企業向けに「コンテンツマーケティングサービス」及び「テクノロジーソリューションサービス」を展開しています。なお各サービス間ではシナジー効果を図っており、これにより機動的な開発リソース配分と全社最適の実現を目指し、事業拡大に努めております。 各サービスの内容は以下のとおりであります。 (1)コンテンツプラットフォームサービスユーザーが文章や画像などのコンテンツを発信・拡散できるUGCサービスを提供しています。スマートフォンなどのデバイス普及に対応し、便利で使いやすい機能開発を進めることで、登録ユーザーが魅力的なコンテンツを発信・拡散し、より多くの読者を惹きつけ、コンテンツ発信のモチベーション向上に貢献しています。代表的なものは、任意のウェブページを登録し、他のユーザーとも共有することで有益な情報源となる「はてなブックマーク」、無料で開設可能で、スマートフォンアプリからも手軽に投稿・編集が可能な「はてなブログ」などがあります。以下のような構成で収入として売上高に計上しております。 a. 課金収入当社で提供するUGCサービスは全て無料で利用できますが、各サービスにおいて登録ユーザー向けに、より利便性の高い上位プランを有料で提供しております。例えば、「はてなブログ」では有料プランのはてなブログProに加入すると、独自ドメインを利用したりページデザインの自由度を上げたりすることができます。また、codoc株式会社が提供するコンテンツ課金サービス「codoc」と連携することで、登録ユーザーが記事を有料販売した際の手数料を受け取っております。 b. アフィリエイト広告収入当社はUGCサービスを広告媒体として、アフィリエイト広告を提供しております。具体的には、読者がUGCサービス上に掲載するバナーをクリックすることで、ECサイト等に誘導し、商品購入に至った場合に当該ECサイト等より手数料収入を得る、成果報酬型の広告商品です。 (2)コンテンツマーケティングサービスデジタルマーケティングや人材採用などにおいて、企業が自らウェブサイトを所有し(オウンドメディア)、顧客の新規獲得や、既存顧客だけでなく潜在顧客も含めた良好な関係性維持のために情報発信を行うことは、既に当たり前のようになってきました。ウェブサイトだけでなく各種SNSアカウントやアプリなど、顧客との接点は現在多岐にわたっています。当社は、UGCサービス開発・運用及びユーザー行動に関する深い知見を活かし、コンテンツマーケティングサービスとして、クライアント企業がウェブサイトを作る際に、コンテンツを管理するシステムなども含めて誰でも簡単に安心して使えるCMS(注2)である「はてなCMS」の提供や、コンテンツ自体の企画・制作、加えて前述のコンテンツプラットフォームサービスに記載した「はてなブックマーク」などの広告枠を活用したユーザーの集客などを支援しております。そして、近年ではそういったウェブサイトやサービスの開発や一連のマーケティング活動において、顧客の声をしっかりと聞き、意思決定に組み込むプロセスが改めて注目を集めてきております。それらを支援するため、生成AIを活用した発話分析ソリューション「toitta」(2024年10月正式リリース)の提供も開始しております。以下のような構成で収入として売上高に計上しております。 a.はてなCMS利用料ウェブサイト構築・運用支援サービスです。はてなブログのシステムを利用したSaaS(注3)型提供であるため、アクセス負荷対策や脆弱性対策といったシステム管理に頭を悩ませることなく、コンテンツ作りに専念することができます。CMSライセンスの供与だけでなく、初期設計や導入サポート、要望に応じたカスタマイズ、保守運用サービス、コンテンツ企画・制作サービスなどを提供しています。 b.広告掲載料当社は、はてなCMSの利用顧客や他のクライアント企業(広告主)のコンテンツや商品等の告知を行うため、当社UGCサービスのユーザー向けの広告メニューを提供しております。広告代理店による間接販売にて提供することもあります。広告メニューの内容は、バナーを掲載するディスプレイ広告や、当社UGCサービスと親和性の高いページからページ内コンテンツと同じデザインの誘導枠を利用して告知することができるネイティブ広告、クライアント企業の商品やサービスを取材し記事コンテンツを制作、UGCサービスを介してSNSなどの情報拡散を促進するタイアップ広告などがあります。これらはそれぞれ広告掲載期間や広告表示回数、広告掲載サイズなどに応じて、広告掲載料を受け取っております。 c.toitta利用料インタビュー調査の内容分析を支援するソリューションです。通常インタビュー調査においては、その後の分析プロセスに多くの時間がかかることが課題でしたが、toittaは、この分析プロセスをAIの力で効率化・高度化することで、クライアント企業のリサーチャーや開発者がより本質的な考察に時間をかけられるようにすることを目的としています。インタビューの内容を単にテキスト化するだけでなく、意味のある発話の最小単位である「切片」として自動的に抽出することで重要な発言を見つけやすくしたり、その切片を文脈に応じて自動的にグルーピングしたりすることができます。SaaS型提供であり、上記のような機能を使うための利用料を受け取っております。 (3)テクノロジーソリューションサービスコンテンツマーケティングサービスと同様に、UGCサービスの企画・開発・運営にて培ってきたサービス開発力やITインフラ構築力、保有する大規模データとその分析力を活かし、クライアント企業のビジネスを成長させていくための支援を行っております。特に近年は電子書籍市場の成長に伴いマンガ領域に注力しており、ユーザーが快適にマンガ作品を楽しむための各種機能を搭載した「GigaViewer」は17社・25サービス(2025年8月時点)に導入いただいております。ユーザーがマンガ作品を快適に楽しめるだけでなく、マンガサービス提供者側の運用コストを削減する入稿や作品管理、販売システムなどの機能も備えており、中でも株式会社集英社が提供するマンガ誌アプリ「少年ジャンプ+」は、ブラウザ版、アプリ版共に導入されております。その他、株式会社KADOKAWAの小説投稿サイト「カクヨム」の共同開発や、任天堂株式会社のゲーム連動サービスの開発などが含まれます。また、企業のウェブサイト運用のインフラとしてAmazon Web Servicesなどのクラウドサービスが急速に普及し、その上で稼働するサーバーやアプリケーションをSaaS型で監視する「Mackerel(マカレル)」を提供しております。 a.受託サービス開発・保守運用料・課金等のレベニューシェア(収益分配)クライアント企業の要望に応じて、様々なサービス開発を行っており、受託開発料及び保守・運用料等を受け取っております。ユーザー同士のコミュニケーションやコンテンツ投稿など、当社がこれまで行ってきたUGCサービスの知見を活かした内容が中心となっており、サービスの規模が拡大しても表示速度を低下させず、かつ設備を無駄に使わずローコストな状態を保てるITインフラの設計・構築・運営力などにも強みを持っております。開発するだけでなく、その後の安定運用やサービスの成長支援、マネタイズ支援も行い、一過性の開発売上に留まらず継続的なストック型収入の割合が多くなってきております。 b.Mackerel利用料「Mackerel(マカレル)」では、異なるクラウドサービス間であっても統一的にサーバーやアプリケーションの稼働状況を監視することができ、当社の大規模なUGCサービスの監視・運用経験を踏まえ、監視に最適化し洗練された見やすい管理画面を備えております。サーバー監視において監視エージェントをインストールするだけで簡単に監視を始めることができる他、アプリケーションのエラーやパフォーマンス低下を迅速に把握することができるAPM(アプリケーションパフォーマンスモニタリング)機能の提供も行っております。主にサーバー数とデータ量に応じた利用料、カスタマイズ導入料等を受け取っております。 文中における用語の説
生産・受注・販売の状況— EDINETより引用 ↗
1.製品及びサービスごとの情報(単位:千円) テクノロジーソリューションサービスコンテンツマーケティングサービスコンテンツプラットフォームサービスその他サービス合計外部顧客への売上高2,839,966620,312328,3096,2863,794,875
主要な販売先— EDINETより引用 ↗
3.主要な顧客ごとの情報(単位:千円) 顧客の氏名又は名称売上高関連するサービス名 株式会社集英社426,722テクノロジーソリューションサービス 株式会社KADOKAWA347,510テクノロジーソリューションサービスコンテンツプラットフォームサービス
事業等のリスク— EDINETより引用 ↗
3 【事業等のリスク】 当社の事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、経営者がリスクとなる可能性があると認識している主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を与えると認識している事項を記載しております。なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載がない限り、本報告書提出日現在において当社が判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。マテリアリティ項目別の影響の大きさ、発現の蓋然性・時期、評価、前年比較は、項目の末尾にまとめて記載しております。 ・リスク管理体制について当社は、取締役会が決定した「内部統制体制の整備に関する基本方針」に基づき、コンプライアンス・リスク委員会を設置しています。同委員会は、リスクを認識・評価した上で、リスクの回避・軽減・移転・保有を判断し、認識・評価された結果については、取締役会で報告を行い、リスクに対する回避・軽減・移転・保有などの対策状況を確認した上で、更なる対策の策定、見直しなどを実施するとともに、万一発生した場合には影響の極小化に努めております。当社では、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 ・事業環境に由来するリスクについて (1)自然災害等に係るリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響]近年、東日本大震災や能登半島地震などの大規模な地震や、台風をはじめとする自然災害が日本各地で大きな被害をもたらしています。また、新型コロナウイルス感染症のような世界的な感染症は、命の不安、経済の低迷といった社会不安を引き起こしています。当社は、事業継続のため必要とされる安全対策マニュアルを作成しています。また、昨今の気候変動などに伴う災害の大規模化により想定外の被害がもたらされることも考えられます。提供する各種サービスは、通信ネットワーク及びコンピュータシステムにより提供されております。サービスの継続稼働のため、セキュリティ対策、設備投資、自然災害等を想定したデータセンターでのシステム運用を行っておりますが、地震・津波等の自然災害及び火災・事故・停電・電力不足等の予期せぬ事象の発生によりサーバーがダウンした場合等には、当社の社会的信用やブランドイメージの低下、発生した損害の賠償金の支払等により、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 [リスクへの対応策]これら災害等に備え、災害発生時の初期対応や迅速な業務の復旧を可能にするための対応体制や、環境等の整備を継続するとともに、従業員の安全についても災害発生時マニュアルの整備・運用と、迅速な安否状況の把握ができる安否確認システムの構築等の対策を講じております。また当社が利用するデータセンターについては、免震または耐震構造、自家発電による無停電電源装置を装備するとともに、強固なセキュリティを確保しております。 (2)個人情報保護に係るリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響]当社は、自社開発のサービスや運営受託しているサービスにおいて、ユーザーのメールアドレス、氏名、性別、郵便番号等の個人情報を取扱っております。そのため、「個人情報の保護に関する法律」が定める個人情報取扱事業者としての義務を負っております。また、2022年4月に改正同法が施行され、国際的にもGDPRやCCPAが施行されるなど、今後、ますます個人情報管理の徹底が必要となっております。しかしながら、当社が保有する個人情報等につき、漏洩、改ざん、不正使用等が生じる可能性が完全に排除されているとはいえません。従いまして、これらの事態が起こった場合、当社の社会的信用やブランドイメージの低下、適切な対応を行うための相当なコストの負担、発生した損害の賠償金の支払等により、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 [リスクへの対応策]取得した個人情報の保護に最大限の注意を払い、個人情報の外部漏洩の防止はもちろん、不適切な利用、改ざん等の防止のため、個人情報の管理を事業運営上の重要事項と捉え、保護管理体制の確立に努めております。また、個人情報保護法の改正動向や国際的な潮流を見極め、適切な運用ができるよう社内体制の整備と教育を行ってまいります。なお、当社は一部の部門やサービスにおいて、日本プライバシー認証機構のTRUSTeマーク(注1)、ISMS認証(注2)を取得しております。(注)1.TRUSTeマーク:一般社団法人日本プライバシー認証機構によって、個人情報をTRUSTeが策定した基準に 適合して取扱っていると認証された際に発行される認証マークのこと。 (注)2.ISMS認証:情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)が定めた国際標準や規格に準拠しているか を第三者認証機関が評価し、認証した場合に取得できるもの。 (3)その他の法的規制等に係るリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響]当社事業を規制する主な法規制として、(ア)「電気通信事業法」、(イ)「特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律」(以下、「情報流通プラットフォーム対処法」という)、(ウ)「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」(以下、「不正アクセス禁止法」という)があります。当社は、事業運営上関係する各法令へ対応するための体制を整備し、法令遵守に努めており、現状において法令に違反する事象は認識されておりません。 しかしながら、法令違反等の事象の発生、あるいは当社の事業を規制する現行法令の改正および新法令が制定される可能性があります。そのような場合には、当社の社会的信用の失墜や、当該規制への対応に際して、サービス内容の変更や新たなコストが発生すること等により、当社の業績に影響を与える可能性があります。(ア)電気通信事業法により、通信の秘密の保護等の義務が課されております。当社がこの関連法令に抵触した場合、業務停止命令や登録取消し等の行政処分を受けることも想定され、このような場合には当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(イ)情報流通プラットフォーム対処法により、当社は「特定電気通信役務提供者」に該当し、不特定の者によって受信されることを目的とする電気通信による情報の流通において、他人の権利の侵害があった場合に、権利を侵害された者に対して、権利を侵害した情報を発信した者に関する情報の開示義務を課されております。また、権利を侵害した情報を、当社が媒介したことを理由として、民法の不法行為に基づく損害賠償請求を受ける可能性もあり、これらの点に関し訴訟等の紛争が発生した場合には当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(ウ)不正アクセス禁止法により、当社は不正アクセス禁止法における「アクセス管理者」として、努力義務ながら不正アクセス行為からの一定の防御措置を講ずる義務が課されております。罰則はありませんが、この義務を遵守できない場合には当社の社会的信用やブランドイメージの低下等により、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 [リスクへの対応策]コンプライアンス経営の確立に努め、総務部担当者による法令適合性の審査や、契約書のリーガルチェック、社内への啓発活動等を行っており、法令違反の発生を防止する社内管理体制を構築し、法律、条例、関連諸規則等の遵守体制を強化しております。 (4)知的財産権に係るリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響]当社は、知的財産権を重視し、必要な商標権等の知的財産権を取得することにより、競争力を維持していくとともに、事業活動に際して、第三者の知的財産権を侵害しないよう最大限の注意を払っております。しかしながら、当社の認識していない知的財産権が既に成立している可能性や、当社の事業分野で第三者による知的財産権が成立する可能性があること等から、当社による第三者の知的財産権の侵害が生じる可能性は否定できず、仮に当社が第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者より、損害賠償請求、使用差止め請求、ロイヤルティの支払い要求などが発生する可能性があり、その場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 [リスクへの対応策]第三者の特許権、商標権等の知的財産権に関して、顧問弁理士を通じて調査する等、その権利を侵害しないよう留意するとともに、当社が保有する技術について特許として知的財産権を獲得するよりも、ノウハウとして蓄積した方が事業戦略上優位であると判断されるものを除き、その費用対効果も考慮に入れた上で特許権等の知的財産権を取得し、権利保護に努めております。また、当社の事業活動において第三者の著作物を利用する場合には、OSSライセンスの遵守、著作物利用に関する契約の締結、著作権者の利用許諾の取得等、第三者の著作権を侵害しないよう、サービス開発及びコンテンツ制作を行っております。 (5)訴訟に係るリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響]当社は、はてなブログなど、ユーザーが情報をウェブ上に公開することができるプラットフォームを提供しております。ユーザーは情報を即時にウェブ上に公開できるため、当社が当該情報を利用規約違反として削除等の措置を講じる対応に先んじて、ユーザーにより違法なコンテンツが公開される可能性や、ユーザーの情報発信によって名誉毀損を受けたとして、第三者から当社が訴訟などを受ける可能
経営者による分析(MD&A)— EDINETより引用 ↗
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要、及び経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 また、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 (1) 財政状態及び経営成績の状況 ① 我が国経済と当社を取り巻く事業環境の概況当事業年度における我が国経済は、内閣府の2025年7月の月例経済報告によると、「景気は、米国の通商政策等による影響が一部にみられるものの、緩やかに回復している」とされております。先行きについては、「雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待されるが、米国の通商政策の影響による景気の下振れリスクには留意が必要である。加えて、物価上昇の継続が消費者マインドの下振れ等を通じて個人消費に及ぼす影響なども、我が国の景気を下押しするリスクとなっている。また、金融資本市場の変動等の影響に引き続き注意する必要がある。」とされております。UGCサービス事業(注1)を展開するインターネット関連業界におきましては、2025年6月に総務省情報通信政策研究所が公表した『令和6年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書』によりますと、全年代では平日、休日ともに主なメディアにおいてはインターネット利用の平均利用時間が最も長く、また平日においては、ブログやウェブサイトを見る・書く方が動画配信サービスを見るよりも利用割合が高いとされる調査結果となっており、インターネット及びウェブサイトが情報通信メディアとして重要性が高く、マーケットサイズは拡大していくものと予測しております。更に、『2024年 日本の広告費』(㈱電通)によりますと、「2024年の日本の総広告費は、通年で前年比104.9%の7兆6,730億円で、好調な企業収益や消費意欲の活発化、世界的なイベント、インバウンド需要の高まりなどに支えられ、3年連続で過去最高を更新した。インターネット広告費(インターネット広告媒体費、物販系ECプラットフォーム広告費、テレビメディア関連動画広告費、インターネット広告制作費の合算)は、進展する社会のデジタル化を背景に堅調に伸長し、総広告費に占める構成比は47.6%に達した」とされております。インターネット広告媒体費は2025年も堅調に推移し、全体で前年比109.7%の3兆2,472億円まで増加すると予測されております。このような事業環境のもと、当社におきましては、自社で開発したユーザー参加型サービス群を「コンテンツプラットフォームサービス」と位置づけ、その運営を通して培われた技術力やユーザーコミュニティを活かし、法人顧客向けに「コンテンツマーケティングサービス」、「テクノロジーソリューションサービス」をサービス領域として提供しております。市場環境の変化や、それに伴う経済的予測等を鑑み、人的資本や知的財産、資金等の経営資源を各サービスへ効率的に配分することで、経営の機動力の向上を図ってまいります。 ② 業績の概況(ⅰ)サービス別の販売動向<テクノロジーソリューションサービス>テクノロジーソリューションサービスでは、受託サービスとして顧客のWebサービスやアプリに関する企画・開発・運用の受託と、システム運用者向けのサーバー監視サービス「Mackerel(マカレル)」の提供を行っております。一部の開発料収入は一過性の売上ですが、多くをストック型ビジネスとして展開しております。受託サービスについては、任天堂㈱のNintendo Switch™ソフト『スプラトゥーン3』のゲーム連動サービスである「イカリング3」の継続的機能拡充など、複数の受託開発案件で成果物の納品及び検収が完了しました。保守運用サービスについては、特にマンガビューワ「GigaViewer」搭載の案件について、運用案件数の積上げやレベニューシェア(広告・課金収益など)の増加により、堅調な売上成長に繋がりました。今後の成長の柱と位置づけるアプリマンガサービスに向けたマンガビューワ「GigaViewer for Apps」については、前事業年度の2024年3月28日に搭載開始した「少年ジャンプ+」(サービス提供者:㈱集英社)について、安定的に運用し、継続的な機能開発を進めております。「少年ジャンプ+」iOS版/Android版は、ダウンロード数が3,000万を超える、利用者が極めて多いマンガ誌アプリです。出版業界の調査研究機関である公益社団法人全国出版協会・出版科学研究所の発表によると、出版市場における2024年の電子コミック市場は前年比6.0%増の5,122億円と規模が拡大しております。このような市場環境において、「GigaViewer for Web」・「GigaViewer for Apps」の利便性や広告運用を含めたソリューションは、顧客から評価されており、2025年7月末現在でアプリ版・Web版合計16社、搭載累計24サービスと多くのシェアを有しております。既にデファクトスタンダードを獲得したWeb版の導入メディアに対して、アプリ版の導入を推進してまいります。一般にアプリ版はWeb版よりもコンテンツの閲覧数や販売額が大きいことから、開発・運用料のみならず、レベニューシェア(広告・課金収益など)の収益の大幅な拡大に資するものと捉え、注力してまいります。「Mackerel(マカレル)」については、その役割をサーバー監視のみならず、アプリケーションソフトウエアも含めたシステム全体に対するオブザーバビリティ(注2)プラットフォームに拡大すべく開発を進め、2025年4月にアプリケーション・パフォーマンス・モニタリング(APM)機能のベータ版をリリースし、5月に正式リリースいたしました。この機能は、2024年6月に事業譲受した分散トレーシングサービス「Vaxila(ヴァキシラ)」を同年8月にMackerelの機能として使えるようにしたほか、同年11月にソフトウエアの状況等を把握するためのオープンソースによる標準化規格「OpenTelemetry(注3)」に対応したメトリック機能をリリースするなど、順調に機能追加をしてきた集大成というべきものであります。今後、このようなプロダクト転換を通して、まずはサーバー監視の既存顧客へのAPM機能の拡販を進め、続けて新規顧客の獲得を目指し、非連続的な売上成長を図ってまいります。以上の結果、テクノロジーソリューションサービスの売上高は、2,839,966千円(前年同期比23.0%増)となりました。 <コンテンツマーケティングサービス>コンテンツマーケティングサービスでは、ストック型ビジネスとして、2025年2月提供を開始したにCMS(注4)である「はてなCMS」を活用したオウンドメディア(企業が顧客などに向けて伝えたい情報を発信するための自社メディア)の構築・運用支援サービスや、「はてなブログ」などのUGCサービスを活用したネイティブ広告、バナー広告、タイアップ広告などを展開しております。デジタルマーケティングを目的としたオウンドメディアの開設が活発化している昨今の市場環境において、フルサービスを提供する「レギュラープラン」はもとより、廉価版としての位置づけである「ライトプラン」、自社で求める人材の獲得や、働き方改革に関する情報発信や社員インタビューなど採用マーケティングの一環として、素早く安価にオウンドメディアを立ち上げられる「採用オウンドメディアプラン」を新たな軸として、サービス訴求してまいりました。一方で、一部の個別案件において、広告・マーケティング予算が縮減されたことによる広告出稿の手控えにより、継続的な受注に至らなかったことなどから、厳しい販売環境となりました。その結果、「はてなCMS」の運用数合計は152件(前年同期末比10件の増加)となりました。「はてなCMS」は、2025年2月に「はてなブログMedia」のブランドを刷新し、コンテンツマーケティングを含むデジタルマーケティング活動における Web サイト制作の幅広いニーズに対応できるようにしております。新ブランド「はてなCMS」の認知拡大を通して導入件数増を図る予定です。また、新規事業として2024年10月に正式にサービス提供を開始した、生成AIを活用した発話分析ソリューションサービス「toitta(トイッタ)」は、AIを活用してインタビュー内容を的確かつ安価に整理・共有できるようになると多くの顧客候補から高い評価を受け始めており、順調に立ち上がりつつあります。人的投資を進めて更に事業を加速させ、売上成長を目指してまいります。以上の結果、コンテンツマーケティングサービスの売上高は、620,312千円(前年同期比2.5%減)となりました。 <コンテンツプラットフォームサービス>コンテンツプラットフォームサービスでは、ユーザーがコンテンツを発信、拡散するUGCサービスとして、「はてなブログ」「はてなブックマーク」などのサービスを展開しております。主力サービスとなっている「はてなブログ」の登録ユーザー数は順調に増加しました。一方、「はてなブログ」の個人向け有料プラン「はてなブログPro」などについては、各種SNSの普及による競争激化も相まって、「はてなブログPro」の契約件数が減少したため、課金売上は低調に推移しました。今後は、Ct
経営方針・経営環境・課題— EDINETより引用 ↗
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社は、「インターネットテクノロジーカンパニー」として高い技術力をもった人材を豊富に抱え、数多くのサービスを世に送り出してきました。これからも技術力の向上や活用に一層注力し、便利で質の高いインターネットサービスを提供してまいります。また、当社が提供するサービスを通じて、質の高いインターネットコンテンツの発信や伝播を支援しています。楽しく役に立つコンテンツが増え、手に届きやすくすることで「より豊かなインターネット社会」を実現してまいります。 当社は、インターネットを活用して『「知る」「つながる」「表現する」で新しい体験を提供し、人の生活を豊かにする』ことをミッションに掲げ、一般の利用者がコンテンツを発信するコンテンツプラットフォームサービス「はてな」を、技術の力を梃子に一貫して提供し続けてまいりました。 現在、上記サービスの他にコンテンツマーケティングサービスやテクノロジーソリューションサービスを新たな事業領域として、事業拡大に努めております。 コンテンツマーケティングサービスは、顧客が自らWebサイトを所有し、コンテンツを発信、ソーシャルメディアにおいて拡散する際に、それを構築・運用支援するサービス「はてなCMS」、アフィリエイト広告等を提供しております。 テクノロジーソリューションサービスは、創業以来培ってきたサービス開発力やITインフラ構築力、保有する大規模データとその分析力を活かし、顧客にソリューションサービス(受託開発・運用サービス、サーバー監視サービス「Mackerel(マカレル)」)を提供しております。 上記の3サービスを基軸として、更なる良質なサービスや価値を創造し、発信・提供していくことで企業価値・株主価値の向上を目指しております。 また、当社は、持続的成長を見据えた戦略的投資を強化してまいります。「はてなCMS」「はてなブックマークネイティブ広告」等のコンテンツマーケティングサービスの営業人員強化や、コンテンツプラットフォームサービスにおけるテクノロジー基盤への投資、サービス開発の制作人員強化など、各有力分野で未来成長を意識した攻めの重点投資を実施します。 (2)目標とする経営指標 当社が重視している経営指標は、売上高、営業利益及び経常利益であります。売上高、営業利益及び経常利益を継続的に成長させることにより、事業の安定的な成長による企業価値の向上、株主価値の向上を目指してまいります。 (3)中長期的な会社の経営戦略 インターネットを取り巻く市場は、通信速度の向上、テクノロジーの進化等を背景に、引き続き高い成長が見込まれております。目まぐるしく変化する市場の中で、新技術、新サービスの実現により、顧客に対してより付加価値の高いサービスを提供できるよう、努めてまいります。 当社は自社コンテンツプラットフォームの開発・運営を通して新規顧客を開拓しつつ、そこで獲得した資産、知見を最大限に活用して「はてなCMS」「Mackerel(マカレル)」などの法人顧客向けサービスを提供するハイブリッド戦略を採用しております。当該戦略を通して、読者・利用者誘導や開発ノウハウなど強みをさらに強化し、自社コンテンツプラットフォームへの還元によるシナジー効果を図ってまいります。当社の主要な3サービスに関する経営戦略は以下のとおりであります。 ① コンテンツプラットフォームサービス 当社は、個人向けにユーザーが文章や画像などのコンテンツを発信・閲覧・拡散するプラットフォームを提供するコンテンツプラットフォームサービスからスタートしました。ユーザーがコンテンツを発信・拡散するUGCサービスとして「はてなブログ」「はてなブックマーク」等のサービスを展開しています。任意のWebページにユーザーがコメントを簡潔に付けることができる「はてなブックマーク」があることで、「はてなブログ」の記事に他のユーザーの意見や批評が集まりやすいことや、長い文章や論考、コラムのようなものを発信するITリテラシーの高いブロガーが比較的多いことが「はてなブログ」の特長であり、競争優位性となっております。コンテンツプラットフォームサービスにおいては、「はてなブログ」「はてなブックマーク」を始めとしたUGCサービスの利用は、スマートフォンの普及とともに、ユーザーがコンテンツを発信、拡散するサービスとして伸張しており、登録ユーザー数やユニークブラウザ数は、今後も拡大する見通しであります。より競争優位性を確保するため、機能開発を継続してまいります。 ② コンテンツマーケティングサービス オウンドメディア(企業が顧客等に向けて伝えたい情報を発信するための自社メディア)の構築・運用支援サービス「はてなブログMedia」を2014年より開始、2025年2月には「はてなCMS」にブランドを刷新し、コンテンツマーケティングを含むデジタルマーケティング活動におけるWebサイト制作の幅広いニーズに対応できるようにしております。「はてなCMS」はSaaSで提供されており、当社がUGCサービスで培ったシステム・ノウハウを生かし、顧客が費用対効果の高いWebサイトを構築できることが競争優位性となっています。コンテンツマーケティングサービスにおいては、BtoB向けストック型ビジネスである「はてなCMS」を成長事業として位置づけております。企業がインターネットを活用して動画、画像、テキストを提供し、潜在顧客の認知や興味関心を獲得する重要性がますます増加する見通しであります。ここ最近では働き方改革に関する情報発信や社員インタビューといった人材採用分野での活用を目的としたWebサイトのニーズが増大しているのが特徴となっております。「はてなCMS」は従来のオウンドメディアのみにとどまらない様々なニーズに対応できることから、潜在顧客に対しても、鋭意アプローチしてまいります。コンテンツ制作支援とともに、ネイティブ広告等の広告展開を実施することで、より収益獲得機会の拡大に努めてまいります。 ③ テクノロジーソリューションサービス コンテンツプラットフォームサービスで蓄積したサービス開発力やITインフラ構築力等を生かして、企業のオウンドメディアをスクラッチで開発・構築する受託サービスや、顧客企業の情報システム担当向けに、情報システムにおけるサーバーを監視・管理するツールをSaaSで提供するサーバー監視サービス「Mackerel(マカレル)」を展開しています。受託サービスは、ユーザーによる投稿や閲覧行動を顧客企業のビジネスに生かすサービスを構想し、実装に落とし込む企画力や拡張性のある設計を迅速に実装できる開発力を有していること、また、サービスの規模が拡大しても表示速度等のパフォーマンスを落とすことなく、ローコスト運営を維持することが可能なITインフラの設計・構築・運営力が競争優位性となっております。「Mackerel(マカレル)」は、サーバーやアプリケーションサービスの稼働状況を、異なるクラウドサービスやデータセンターサービスであっても一元的に監視できるほか、使いやすいUIと効率的なAPIにより簡単に導入・運用できることが競争優位性となっております。また、Web企業、ゲーム制作企業やアドテク企業での導入が顕著であり、エンタープライズ領域における利用も試行されるなど、市場は拡大しております。テクノロジーソリューションサービスにおいては、受託サービスとして受託開発・運営サービスの継続的な事業展開のみならず、BtoB向けストック型ビジネス「Mackerel(マカレル)」を成長事業と位置づけております。サーバーの監視ツールは、顧客が企業内で内製化していることが多いため、より品質の高い追加機能を継続開発のうえで、潜在顧客に対しても、鋭意アプローチしてまいります。 (4)会社の経営環境並びに優先的に対処すべき課題 ① 中長期的な成長を意識したサービスの展開 「はてなブログ」「はてなブックマーク」をはじめとしたコンテンツプラットフォームサービスは、他のSNSや動画配信サービスなどインターネットで投稿・閲覧するサービスが普及し一般化していく風潮とともに、ユーザーがコンテンツを発信、拡散するサービスとして投稿数が今後も拡大する見通しであります。生成AIの普及に伴い、投稿サービスの在り方が急速に変化する可能性も高まってきた中、競争優位性の確保のため、技術革新への対応とマーケティング活動を継続してまいります。 コンテンツマーケティングサービスにおいては、BtoB向けストック型ビジネスである「はてなCMS」を基幹事業として位置づけております。企業がインターネットを活用して動画、画像、テキストを提供し、潜在顧客の認知や興味関心を獲得する重要性がますます増加する見通しです。デジタルマーケティングや人材採用といった分野において、Webサイトの活用がさらに進むことを予期し、潜在顧客に対しても、鋭意アプローチしてまいります。 テクノロジーソリューションサービスにおいては、出版業顧客に提供するマンガビューワ「GigaViewer(ギガビューワ)」のシェアを拡大すべく、鋭意推進してまいります。また、BtoB向けストック型ビジネスである「Mackerel(マカレル)」を改めて成長する事業と位置づけております。従来のサーバー監視に
重要な会計上の見積り— EDINETより引用 ↗
(重要な会計上の見積り)1.繰延税金資産の回収可能性 (1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額 前事業年度(千円)当事業年度(千円)繰延税金資産(純額)35,08954,973繰延税金負債との相殺前の金額46,97763,224 (2) 識別した項目に対する重要な会計上の見積りの内容に関する情報 ① 当事業年度の財務諸表に計上した金額の算出方法 繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針(企業会計基準適用指針第26号)に従い、判定された分類及び将来の合理的な見積可能期間の課税所得に基づき、繰延税金資産を計上しております。 ② 当事業年度の財務諸表に計上した金額の算出に用いた主要な仮定 将来の課税所得の見積りは、中期業績予測を基礎としております。特に、主要3サービスの成長を主要な仮定として織り込んでおります。 ③ 翌事業年度の財務諸表に与える影響 課税所得が生じる時期及び金額は、将来の不確実な経済状況の変動によって影響を受ける可能性があり、実際に生じた時期及び金額が見積りと異なった場合、翌事業年度以降の財務諸表において繰延税金資産を認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。このため、今後の経済動向によって、事後的な結果と乖離が生じる可能性があります。 2.一定の期間にわたり履行義務を充足し収益認識する受託制作のソフトウエア (1) 前事業年度の財務諸表に計上した金額 売上高(年間) 541,902千円 当事業年度の財務諸表に計上した金額 売上高(年間) 393,164千円 前事業年度末時点で一定の期間にわたり収益認識を行う売上高(未完成) 147,952千円 当事業年度末時点で一定の期間にわたり収益認識を行う売上高(未完成) 102,128千円 (2) 識別した項目に対する重要な会計上の見積りの内容に関する情報 ① 算定方法 ソフトウエア開発における一定の期間にわたり充足される履行義務については、ごく短期な受託開発を除き、履行義務の充足に係る進捗度を見積り、当該進捗度に基づき収益を一定の期間にわたり認識しております。なお、履行義務の充足に係る進捗度の見積りの方法は、プロジェクト原価総額(総工数)に対する発生原価(工数)の割合(インプット法:発生原価÷プロジェクト原価総額)で算出しております。 ② 主要な仮定 履行義務の充足に係る進捗度に応じて収益を認識した売上高の計上は、プロジェクト原価総額(総工数)の見積りにより、収益及び損益の額に影響を与えます。プロジェクト原価総額(総工数)の見積りは、労務費等の実行予算によって行っております。実行予算作成時には、作成時点で入手可能な情報に基づき、仕様や作業内容の仮定を設定し、開発プロジェクトの完了に必要となる各工程の原価(工数)を詳細に見積ることにより、プロジェクト原価総額(総工数)を見積ります。開発着手後は、プロジェクトごとに、実際発生原価を管理し、状況の変化による作業内容や開発期間の変更について、適時適切にプロジェクト原価総額(総工数)の見直しを行っております。 ③ 翌年度の財務諸表に与える影響 開発途中での仕様変更や開発期間の変更など、プロジェクト原価総額の見積りに用いられる仮定は、想定していなかった原価(工数)の発生等により、進捗度が変動する場合があります。また、プロジェクト原価総額の主要な仮定である労務費等の基礎となる工数は、見積りの不確実性が高く、実績工数が見積工数と乖離することにより、翌事業年度において一定の期間にわたり履行義務を充足し、収益を認識する方法の適用案件にかかる損益が変動する可能性があります。
重要な契約— EDINETより引用 ↗
5 【重要な契約等】該当事項はありません。
配当政策— EDINETより引用 ↗
3 【配当政策】 当社は、株主に対する利益還元を経営上の重要課題と認識しており、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状態や今後の事業計画等を十分に勘案し、利益還元策を決定していく所存であります。 当事業年度は配当を実施しておりませんが、これは当社は現在成長過程にあるため、内部留保の充実を図り、企業体質の強化、事業の効率化と事業拡大のための投資等に充当し、なお一層の事業拡大を目指すことが、株主に対する最大の利益還元に繋がると考えているためであります。 剰余金の配当を行う場合には、年1回の期末配当を考えており、配当の決定機関は株主総会であります。 また、当社は中間配当を取締役会決議で行うことができる旨を定款に定めております。
FACTS よくある質問(株価・基本情報)
株式会社はてな(3930)の株価は?
3930(株式会社はてな)の発行済株式数は?
3930(株式会社はてな)の株主数は?
3930(株式会社はてな)の決算期は?
3930(株式会社はてな)の売買代金(流動性)は?
GLOSSARY 用語ガイド(指標の意味と、投資での見方)
投資での見方:現金が厚い会社は、見かけのPERより実質的な倍率が低く出ることがある。
投資での見方:伸びが続くかが本質。自社株買いで見かけ上増えることもある。
投資での見方:借金込みでいくらで買えるか。倍率評価の分子。
投資での見方:借金も込みで会社全体をいくらで買えるか。低いほど、稼ぎに対する会社全体の値段が小さいことを表す(水準は業種で異なる)。
投資での見方:低いほど本業利益に対する会社全体の値段が小さいことを表す。EV/EBITDAと併読。
投資での見方:高いほど、投じた企業価値に対する本業の利回りが大きいことを表す。国債利回り等と比較する。
投資での見方:高いほど資産効率が良い。薄利多売か厚利少売かの形。
投資での見方:極端に低い年は一過性の要因かを確認。
投資での見方:会計上の利益より「本当に手元に残る現金」。配当・自社株買い・成長投資の原資。
投資での見方:継続的な設備投資は事業維持の目安。過大な買収は要注意。
投資での見方:借入依存か、株主還元に回しているかの手掛かり。
投資での見方:高いほど現金化が早い。利益との乖離に注意。
投資での見方:厚いほど手元の純現金が多いことを表す。マイナスは有利子負債が現金を上回る状態。
投資での見方:PBRの分母。継続して増えていれば資本が蓄積している。
投資での見方:高いほど利払い余力がある。低いと金利上昇に弱い。
投資での見方:減価償却を大きく超える投資が続くと現金が残りにくい。
投資での見方:事業が悪化すると減損で自己資本を一気に削る火種になりうる。
投資での見方:無形が厚い会社ほど、趨勢が崩れたときの自己資本の毀損が大きい。
投資での見方:のれんと同様、事業悪化時に減損で自己資本を削るリスク。
投資での見方:高すぎは無理な配当の恐れ、低いと内部留保重視。
投資での見方:長いほど還元姿勢と収益の安定を示す傾向。
投資での見方:大きいと既存株主の取り分が減る。
投資での見方:配当利回りの分子。継続性と増減の推移を見る。
投資での見方:多いと資本効率を下げ、少数株主への向き合い方の手掛かり。
投資での見方:少数株主の利益と衝突しないか、資本政策の主導権の手掛かり。
投資での見方:高値圏か安値圏かの位置取りの文脈。割安・割高そのものではない。
投資での見方:値動きの荒さの目安。売買のシグナルではない。
投資での見方:価格の位置の文脈。売買シグナルではない。
投資での見方:小さいほど「買いたい時に買えない/売りたい時に売れない」流動性リスク。
投資での見方:少ないと売買で株価が動きやすい=流動性リスク。
投資での見方:薄いと少額の売買で株価が飛びやすい=出入口の狭さ。
投資での見方:小さいほど需給で株価が振れやすい。
投資での見方:内部者比率は経営の当事者性、機関比率は需給の手掛かり。
投資での見方:単一の目標株価ではなく「幅」で捉える。前提を変えれば動く。
投資での見方:成長を織り込まない下限の目安。安全域の物差し。
投資での見方:配当が安定した会社に向く。前提で大きく動く。
投資での見方:一過性を除いた「巡航利益」で見る発想。
投資での見方:株価がこれを大きく割ると資産面の安全域の手掛かり。
投資での見方:株価がこれ以下なら資産だけで下値を説明できる領域。
投資での見方:シミュレーターで上げると将来を厳しく割り引く=理論株価は下がる。安全域を測る物差し。
投資での見方:シミュレーターで上げると将来価値が増え理論株価は上がる。ただし割引率を超える前提は使えない。
投資での見方:シミュレーターで上げると理論株価は上がる。実績PERとの差が期待の織り込み。
投資での見方:シミュレーターで上げると理論株価は上がる。単年の特需/特損に振らされないための基準値。
投資での見方:割引率>成長率のときだけ成立。成長率が割引率に近いほど値は大きく振れる。
投資での見方:数字だけの割安に飛びつくと嵌る。安さの「理由」を読むのが核心。
投資での見方:現金の厚み・資産・稼ぐ力で測る。バリュー投資の背骨。
投資での見方:一度の分析で終わらせず「テーゼは生きているか」を追い続ける。
SOURCE / 出典
基本情報・財務・大株主・ガバナンス・開示原文は 金融庁 EDINET(有価証券報告書・EDINETコード E32141)の一次データを構造化。各数値は一次開示で検証できます——上のリンクから EDINET で当社の提出書類を確認できます。本ページは情報提供であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。