自己資本がどれだけ利益を生んでいるか(%)。
投資での見方:高く持続的なら資本効率が良い。借金での嵩上げでないか要確認。
ROE・ROA・ROICは、いずれも「投じた資本から、どれだけ利益を生んでいるか」を測る資本効率の指標だ。違いは分母(何に対する利益か)——ROEは自己資本、ROAは総資産、ROICは事業に投じた資本(有利子負債+自己資本)に対する税引後の営業利益。
バリュー投資でとりわけROICを重視するのは、それが「事業そのものの稼ぐ力」を、財務レバレッジを除いて測るからだ。高いROICが長年続く会社は、模倣されにくい何か(=堀)を持つ可能性が高い。ROEは借入を増やすだけでも上げられるが、ROICはごまかしが効きにくい。
ROEとROAの差は、財務レバレッジ(借入の効き)を映す。両者が大きく開いていれば借入依存が強く、近ければ無借金に近い。3つを並べて見ると、稼ぐ力が「事業の強さ」由来か「借入の効き」由来かが見えてくる。
いまJINGIがカバーする銘柄の中で、この概念が顕著に現れている一社が 株式会社ビザスク(4490)。ROEは70.4%、ROAは11.0%で、投じた資本を効率よく利益に変えている。
ほかにROEが高い例:株式会社エクサウィザーズ(ROE 44.1%)、トヨクモ株式会社(ROE 30.6%)。
選抜はROEが高い順=資本効率が高く現れている例で、銘柄の優劣や投資判断を示すものではない。カバー銘柄や決算の更新に応じて自動で入れ替わる。数値は概念の例示である。
ROEは自社株買いや増配で自己資本を減らしても上がる。高ROEが「稼ぐ力」ゆえか「資本を薄くした」ゆえかを区別する。
単年の高さより持続性が重要。景気の追い風や一過性利益で一年だけ高いROICは意味が薄い。数年ならして見る。
ROICは資本コスト(WACC)を上回って初めて価値を生む。絶対水準だけでなく、資本コストとの差で見る。資本効率は「稼ぐ力の質を測る物差し」であって、判断の信号ではない。